1997

LRV

熊本市9700形

記事番号RD13

欧米諸国ではLRTが成功をおさめていた。熊本市では市電活性化のためLRTに使用されている低床式車両(LRV:Light rail vehicle)導入の検討を進め、ベルリン市のLRVを基本として日本向けに仕様変更し新潟鉄工所(現在の新潟トランシス)が製作したLRVを日本で最初に導入した。
客室内を100%低床(床面高さ300mm)を実現したほか、ブレーキは電気ブレーキとばねブレーキを使用して空気ブレーキを廃止した。

・電気方式:DC600V
・車体:2車体連接車
・制御装置:VVVFインバータ制御
・主電動機:三相かご形誘導電動機 100kW×2
・ブレーキ装置:回生・発電ブレーキ ばね作用ディスクブレーキ
・台車:ボルスタレス台車 車体支持装置:空気ばね(2車体2台車) 車輪径650mm(独立車輪)
・車両メーカ:新潟鉄工所
(出所:車両技術(鉄車工))

記事

LRTとは、Light Rail Transitの略で、低床式車両(LRV)の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する次世代の軌道系交通システム。

すべての人が快適に利用できるようバリアフリーに対応したLRVは以後の路面電車の主流となった。

  • 熊本市交通局9700形
    写真提供:鉄車工