各都市で老朽化の進む路面電車を置替えるため、省エネルギー・低騒音・低振動で乗心地がよく、かつ高加減速性能で安全性を重視した車両が開発された。「軽快電車」と命名され、広島電鉄には3車体連接車、長崎電軌にはボギー車が登場した。
[広島電鉄3500形]
・電気方式:DC600V
・車体:3車体連接車
・制御装置:チョッパ制御
・主電動機:直流複巻電動機 120kW×2
・ブレーキ装置:回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
・台車:ボルスタ台車 車体支持装置:空気ばね 車輪径660mm
[長崎電気軌道2000形]
・電気方式:DC600V
・車体:ボギー車
・制御装置:チョッパ制御
・主電動機:直流直巻電動機 120kW×1
・ブレーキ装置:電気指令式空気ブレーキ
・台車:車ボルスタ台車 車体支持装置:空気ばね 輪径660mm
(出所:車両技術(鉄車工))
時代背景
冬の時代を迎え、技術的進展のなかった路面電車に新技術を導入するため日本鉄道技術協会に設けた委員会により開発された。
記事
路面電車としては1950年代以来の技術的空白を埋め、後の路面電車高性能化の礎となった。
集電装置も路面電車の代名詞だったビューゲルに代わり、パンタグラフが主流になっていく。