1948

路面電車に防振ゴム付き弾性車輪、組立て式鋼板溶接製台車

横浜市電1500形 日立KL-1型防振台車

記事番号RD06

電車>台車>1948年 を参照

戦前期に日立製作所が空気ばねの車両への適用についての特許を取得し、1949年に製作した横浜市電(1500形の一部)で実用化したが、金属ベローズが使われたため金属疲労や乗心地の問題が発生し、量産車では金属ばねに戻って実用化されていない。
(出所:「日本の電車物語」、鉄道車両と技術 N0.124 2006)

 この走行試験結果をもとに、1949年に改善版であるKL-2b型台車が製造された。1953年日立KL-4型、1954年日立KL-5型は、直角カルダン駆動式で上記弾性車輪、防振ゴム入り軸はり式軸箱支持装置等を採用した近代的な台車として完成されたもの。
(出所:鉄道車両と技術 N0.123 2006)

記事

日立の特許は高性能電車に空気ばね台車が使用されるころには期限が切れてしまい、日立にとっては他社が使うのを傍観する以外になかったという、ほろ苦いエピソードが残された。

  • 横浜市電1500形
    「写真で見る電車の80年 日本の電車」(鉄道図書刊行会)

  • KL-1形 台車
    写真提供 (株)日立製作所