1895

日本の電気鉄道の始まり

京都ではじまった路面電車の営業運転

記事番号RD02

電車>1895年 を参照

1895年に京都・岡崎で開催される第4回内国勧業博覧会に合わせて、日本最初の路面電車となる京都電気鉄道(のちの京都市電)が営業運転を開始。伏見線(七条停車場(京都駅)−伏見油掛間)が2月1日、続いて七条停車場から博覧会場を経由して南禅寺水利事務所前にいたる木屋町線が博覧会開幕日の4月1日から運転を開始した。
開業当初の電車は21両の陣容で、上野公園で走った電車と同様なオープンデッキ形で全長20尺(約6m)の4輪車が使用された。木製の車体は東京の井上工場製だが、電気機器は舶来品(GE社)と国産品(三吉電機工場製)が使用され、前者6両が伏見線に、後者の15両が木屋町線で使用された。

・電気方式:DC500V、架空単線式
・車体:木製
・制御装置:直接式
・主電動機:GE社・三吉電機工場製25HP×1
・ブレーキ装置:手ブレーキ
・台車:ブリル21B(ブリル社製2軸台車)
・車両メーカ:井上工場
(出所:「日本の電車物語」) 

時代背景

明治維新による東京への遷都に伴い、京都では産業都市への転換を目指して琵琶湖疎水事業が進められ、1892年に日本最初の営業用水力発電所である蹴上発電所が完成、この電力を利用した電気鉄道が計画された。

記事

旧京都電気鉄道の電車1両が明治村と京都・梅小路公園で動態保存されている。

  • 京都電気鉄道1等客車
    「写真で見る電車の70年 日本の電車」(鉄道図書刊行会許諾)