両端客車に設置したブレーキ読換装置(「ブレーキ読換装置」と「読換指令器」により構成)により、ブレーキ菅の減圧量をデジタル電気指令に読換えて全車に引き通された指令線を通じて伝達される。この電気指令をブレーキ受量器で受信して各車に搭載された電気指令を空気圧に変換するON-OFF式電空変換弁を作動させてフィードバック制御により、所定の圧力空気をブレーキシリンダに出力してブレーキを作用する。電気指令にすることにより、ブレーキが全車に同期して作用して前後衝動を低減できる。
(ナブコ70年史)
時代背景
本州と北海道を乗り換えなしで直結する寝台特急列車としては、すでに1988年(昭和63年)から「北斗星」が、1989年(平成元年)から「トワイライトエクスプレス」が運行されていた。これらの列車はいずれも高い支持を得ていたが、さらなる高水準のサービスを提供するフラグシップトレインとして、全客室を2名用A寝台個室とするなど、JR東日本が新規に製造したE26系客車を投入し、1999年(平成11年)7月16日から運行開始した。
記事
この車両には、下記の特徴がある。
・引通菅は、元空気菅とブレーキ菅の2本である。車輪フラットを防止のために、滑走検知装置を初めて客車に採用された。
・空気機器の故障防止のために機関車に連続除湿可能な除湿装置を搭載し、客車の空気は、乾燥空気を供給している。
・機関車に連結された側の読換指令器が自動的に立ち上がる電気回路としている。
・基礎ブレーキには、ユニットブレーキを搭載して従来の手ブレーキにかわり、ユニットブレーキにばね式の駐車ブレーキを組み込んでいる。
・電気指令装置の故障対策としてE制御弁による自動ブレーキも装備している。