20系客車で採用された台車。10系で開発・実用化されたTR50形を基本としつつ、乗り心地改善のために枕ばねをベローズ式空気ばねとした方式を採用している。
生産技術
この20系客車用台車は、荷物車以外のすべて客車と共通のTR55形で、軽くつくるため車軸を中空軸とし、車輪は直径800mmの一体圧延車輪を使用し、まくらばねを空気ばねとし、ブレーキシリンダを台枠に装備している。昭和34年度製の車両からは、台車はTR55A形とし、車輪の直径を820mmに変更し、空気ばね用補助空気室を側バリから上揺れまくらに移す等の改良が施されている。(「最近の10年の国鉄車両」日本国有鉄道、交友社S38年発行より)
同時期の特急形電車・気動車で採用された2次蛇行動を抑止するためのボルスタアンカーの装着は見送られた。
記事
仕様
形式:TR55、TR55A
軸箱支持装置: 軸箱守+コイルばね
枕ばね装置: 外吊り空気ばね(ベロ−ズ)+オイルダンパ
牽引装置: 揺れ枕守+心皿
軸距: 2,000 mm
車輪径: 800 mm(後に820mmに改造)
形式:TR55B
軸箱支持装置: 軸箱守+コイルばね
枕ばね装置: 外吊り空気ばね(ベロ−ズ)+オイルダンパ
牽引装置: 揺れ枕守+心皿
軸距: 2,000 mm
車輪径: 820mm