明治29年(1896年)より新橋〜神戸間で急行列車が運転されていたが、明治33年(1900年)に英国、米国それぞれから2両ずつの寝台車(ネボ1形、2形およびネボ3形、4形)が完成到着し、同年11月急行列車に使用され始めた。これが、官設鉄道(=国有鉄道)で初めての寝台車の運行である。
生産技術
英国製、米国製ともに定員20人。クロスに2段ベッドで一室4床×5室のレイアウトである。
・英国製ネ5030形、5031形:
車長16.1m、質量20.1トン。真空ブレーキ式、電灯付。
・米国製ネ5032形、5033形:
車長16.1m、質量18.7トン。真空ブレーキ式、電灯付。
この冬から東海道線の主要列車に蒸気機関車からの蒸気を利用した蒸気暖房によるサービスが開始された。これは、従来のストーブや湯たんぽに代わるものでサービスが向上された。
官設の鉄道で初めて洋食堂車が明治34年(1901年)12月から運行された。食堂車あたり28席であった。
また、明治35年(1902年)7月からは寝台車、食堂車に扇風機が設備されるなど、徐々に居住性が向上されてきている。