1850

世界で最初の電気鉄道

アメリカ ホール氏の走行実験

記事番号A005

 電力によって鉄道車両を走らせる、電気鉄道の技術は古くから実験されてきており、一番古いものでは1834年にアメリカのデボンポート (Devonport) が走行実験を行ったという記録がある。電池を車体に搭載して走らせたものであるが、初期の電池は振動に弱かったため実用性に乏しかった。

 電気鉄道の大きな特徴である、線路側に給電設備を設けてそこから集電して電気車が走行する仕組みは、1850年にアメリカでホール (Hall) が初めて実験している。これは電池を地上において給電していたものであった。

 電動機の運転中に偶然発電機が見出されるのは1864年のことである。

 ベルリンの博覧会で走った電気機関車ドイツのヴェルナー・フォン・ジーメンスは、シーメンス・ハルスケ社 (Siemens Halske) を設立し、1879年のベルリン貿易博覧会会場において電気機関車により3両の客車を牽いて300 mの線路の運転を行った。電圧は直流150 Vで第三軌条による給電であった。さらに1881年にはベルリン郊外のリヒターフェルデ (Lichterfelde) で約2.5 kmの世界初の実用電気鉄道路線を開業させた。直流100 V第三軌条方式であった。
(Wikipedia)