1872

日本の鉄道の始まり ;木製の客車構体

鉄道院(後の国鉄) 1号機関車と木製の客車構体

記事番号P010

1872年(明治5年)10月14日、新橋〜横浜間で最初の鉄道が運転された。蒸気機関車は、イギリス バルカン社製1号機関車(後の150形)。客車もイギリスから輸入されたもの。全58両中19両は、全て輸入されたもの(パーツ)を新橋工場(後の大井工場)で組み立てた。
いわゆるマッチ箱車両。木製構体;車体長15フィート(約4.6m)、軸距8フィート(約2.4m)、自重4.2t。定員一等12人、2等14人、3等30人。車輪・車軸は固定の2軸客車 (大井工場90年史(国鉄 大井工場S38年発行)、我が国の鉄道車両工業 都崎雅之助博士、100年の国鉄車両(国鉄編集、交友社S50)他)

1894年(明治27年)、新橋工場で製作されたイロ150形は、前後に1、2等車があって、一等車定員11人、二等車定員14人もマッチ箱車両で同系列。(日本交通変遷図鑑 鉄道編 他)

生産技術

<当初の客車構体生産技術>
輸入された車両の模倣で製作された。
・材料:客車の車体の主要な全ての部品はイギリスから輸入された。
・製作:外国人技師の指導により英国製を真似て木工職人によって組立てられた。
・工場:新橋工場(後の国鉄 大井工場)組立て。
国産化製造としては、明治8年神戸工場(後の国鉄 鷹取工場)で台枠台車等の部品を輸入し、車体を国産製造して完成させた。同年、ボギー客車も神戸工場で組み立てられた。(100年の国鉄車両(国鉄編集、交友社S50))

時代背景

欧米列強に対し、日本の近代化が進んでいること示すため、大隈重信・伊藤博文らは鉄道の建設を行う事にした。
また、陸上輸送量が増えてきていたので、効率的な交通手段を必要としていた。(Wikipedia)
明治3年(1970年)に測量が始まった。

  • 日本最初の木造客車 形式図
    出所  日本鉄道史 上(鉄道院編 1921)

  • 日本最初の木造客車 説明文
    出所  日本鉄道史 上(鉄道院編 1921)

  • 上等・中等全造車外観
    出所 「100年の国鉄車両」(株式会社交友社)

  • 創業時代の客車
    出所 「100年の国鉄車両」(株式会社交友社)