EH500形は、日本貨物鉄道(JR貨物)が1997年(平成9年)から製造する三電源方式交流直流両用電気機関車である。
この機関車は、首都圏と北海道を直通運転する目的で、粘着性能を高くとるとともに、青函トンネル内の運転の冗長性を確保するため、8軸駆動(H形)として開発された。
生産技術
試作機901号機が、1997年東芝府中工場で製作された。一車両ごとに主変圧器は容量5,141kVA×1基、補助電源装置は140kVA×2基搭載したが、量産機では、それぞれ2598kVA×2基、150kVA×2基搭載することとしている。
交流区間では、交流20kVを主変圧器から主変換装置に導き、主電動機を駆動する。直流区間では、直流1,500Vを主変換装置のインバータ部に導き、主電動機を駆動する。主変換装置1台で2台の主電動機を制御する1C2M方式を採用する。
主変換装置は沸騰冷却強制風冷方式を採用し、IGBT素子を使用した3レベルPWM方式コンバータ+3レベルPWM方式インバータで構成される。
台車は、EF210形量産車と同形式の軸梁式ボルスタレス台車を装着する。
記事
主要仕様
・軸配置 (B-B)-(B-B)
・1時間定格出力 4000kW (FMT4形×8)
短時間出力 4520kW (15分)
・歯車比 5.13
・最高速度 110km/h (設計最高速度120km/h)
・質量 134.4t
・制御方式 IGBT素子によるVVVFインバータ制御 (1C2M)