ED71形の45 - 55号機は、1962年・1963年に製造された。
電気機器は、既製作の44両との共通使用を考慮して、シリコン整流器が実用化されていたにもかかわらず、水銀整流器を使用した。
外観的には、ED71形のこれまでの44号機までのものは、ルーバーが田の字に配列され2段だったが、明り取り窓と同じ高さにルーバーが一列に並ぶ配置へと変更されている。
生産技術
1次形からは以下の設計変更が行われた。
44号機までのクイル式駆動装置に問題があったため、主電動機を防振ゴムを介して車軸に載せる「半つり掛け式」に変更している。
本来つり掛け式を想定していないMT101形の防振対策が問題となり、トーションバーをアンチローリング装置として用いることで解決している。
その後、より取扱いに優れるシリコン整流器を搭載したED75形が開発されたため製造が打ち切られた。
時代背景
シリコン整流器の実用化実績が上がるとともに、高圧・大電流用シリコン整流素子が安価に安定した状態で供給されるようになったため、水銀整流器式のED70,71,72,73は、昭和40年代中頃にシリコン化改造が施された。
記事
主要仕様
・軸配置 B-B
・1時間定格出力 2040kW(MT102×4)
・歯車比 5.47
・最高速度 95km/h
・質量 67.2t
・制御方式 位相制御・高圧タップ切換多段制御
・駆動装置 1段歯車減速半つり掛け式
・製造メーカ 日立製作所、東京芝浦電気、三菱電機・新三菱重工業