EF210形は、JR貨物が1996年(平成8年)から製造する平坦路線向け直流電気機関車である。
従来の直流電化区間標準機であるEF65形電気機関車とEF66形電気機関車は経年35 - 40年に達する車両が増加し、同形式を多数承継したJR貨物では更新工事を施工して延命を図ってきた。
また、輸送力増加への対応策として、1,600 t 牽引を念頭に置き、1時間定格出力6,000 kWを誇るEF200形電気機関車が1990年(平成2年)3月から落成した。
しかし、当初計画された 1,600 t 牽引は変電所の電力供給能力問題が顕在化したことから実現しなかった。
本形式はEF65形・EF66形の後継機として、また、東海道・山陽線系統の 1,300 t コンテナ貨物列車運転拡大に充当する目的で開発された。(Wikipedia)
生産技術
かご形三相誘導電動機を発電ブレーキも可能なGTO 素子を用いたVVVFインバータで制御するシステムはEF200形電気機関車と同一であるが、製作および運用コスト低減のため、本形式は1台のインバータで2台のモーターを制御する 1C2M 方式とされた。
インバータの結線は、1軸目と5軸目、2軸目と6軸目、中間の3軸目と4軸目のモーターとなっている。
なお、2000年以降に新造された100番台ではインバータの構造がIGBT素子に変更され、1台のインバータで1台のモーターを制御する 1C1M 方式となった。
補機類や計器類の電源を供給する補助電源装置には、静止形インバータ(SIV)を搭載する。
記事
主要仕様
・軸配置 B-B-B
・1時間定格出力 3390kW(FMT4型×6)
・歯車比 5.13 (試作機4.44)
・最高速度 110km/h
・質量 100.8t
・制御方式 VVVFインバータ制御
(GTO素子・1C2M)
(IGBT素子・1C1M、100番台)