EF62形は、国鉄が設計した上野〜横川〜軽井沢間通し運転用の直流用電気機関車である。
国鉄の最急勾配路線(最大66.7‰)であった信越本線の碓氷峠越え区間に直通する列車の牽引用に開発され、急勾配での運用に対応した特殊設計がなされている。
粘着運転化にあたり、特殊装備を多数搭載したEF63形が開発されたが、同形式はあくまでも碓氷峠区間専用の補助機関車で牽引力・ブレーキ力に重点を置いた特殊形式であり、信越本線の前後区間を直通できる本務機関車として開発されたのがEF62形である。開発は1960年から開始され、1962年5月に本形式ならびにEF63形各1両の先行試作車が完成した。(Wikipedia)
生産技術
機器は協調運転を考慮し、EF63と共通のものとなっている。電動カム軸制御の自動進段式抵抗制御器 (CS16) による抵抗制御方式でバーニア制御器 (CS17) も装備している。
ノッチを細分化することでトルク変動を小さくし、空転防止に寄与している。また下り坂での安定したブレーキ力確保のため発電ブレーキも装備した。また、転換制御器も電動カム軸制御方式 (CS18) となっている。
本形式は、国鉄の電気機関車としては初めて電動カム軸制御器を本格採用したといえる存在である。
国鉄の1960年代以降の電気機関車としては異例な3軸ボギー台車 (DT124) を採用し、Co - Co軸配置とした。
軽量化と輪重移動の抑制に重点が置かれ、台車を軽量化するために3軸台車を採用し、軸重16tに対応させた。
また、EF63の特殊な台車構造による機械的軸重移動補償に対して、EF62では電気的軸重移動補償が採用された。
記事
主要仕様
・軸配置 C-C
・1時間定格出力 2550kW(MT52×6)
・歯車比 4.44
・最高速度 100km/h
・質量 92t(1), 96t(2-54)
・制御方式 自動進段電動カム軸制御
抵抗制御・3段組合せ・弱め界磁
(バーニア制御付)
製造メーカ:川崎電機製造・川崎車輛
東洋電機製造・汽車製造
東芝