EF12形は、1941年から国鉄の前身である鉄道省が製造した貨物用直流電気機関車である。
EF10形の改良増備車として、主電動機を従来標準のMT28から新開発のMT39へ変更して出力アップを図った形式である。設計が同時期で同様にEF56形の主電動機をMT28から新設計のMT38へ変更したEF57形の貨物機版とも言える。
1941年から1944年にかけて、日立、東洋電機・日本車輌、東芝・汽車製造、三菱電機・三菱重工業により合計17両が製造された。
生産技術
上述のとおり、主電動機は在来のMT28から設計を全面変更し、出力の約2割増大を実現したMT39が採用された。
同時期には鉄道省の電車でも主電動機が100kW級のMT15から128kW級のMT30へ移行しており、絶縁材の耐熱性能に関する研究が進み、温度上昇を伴う電流量増大に対する耐性の強化が実現したことが見て取れる。
こうして主電動機の定格出力が約2割増加したことで牽引力が増大し、けん引定数の1,000tから1,200tへの引き上げと、これに伴う輸送力の増強が可能となった。(Wikipedia)
記事
主要仕様
・軸配置 1C+C1
・1時間定格出力 1600kW(MT39×6)
・歯車比 4.15
・最高速度 75km/h
・質量 99.5t
・制御方式 抵抗制御、3段組み合わせ制御、弱め界磁制御