米国のジョージ・ウェスティングハウスが鉄道車両用ブレーキ装置として直通空気ブレーキ装置を発明・実用化して米国ピッツバーグ市郊外にウェスティングハウスエアブレーキ社を設立し、鉄道車両用ブレーキの生産を始めた。(ナブコ70年史)
生産技術
1867年ジョージ・ウェスティングハウスが米国特許出願し、1869年4月13日米国特許登録 PAT.No.88929
時代背景
1760年代にイギリスで始まった産業革命は農業社会を工業社会に変革し、各国に波及して欧米資本主義社会が確立された。アメリカにおける産業革命は、1830年頃から始まっており、工業化が大いに進展し、新たな発明が行われていた時代である。南北戦争は1861〜1865年。エジソンの蓄音機発明は1877年、電球の発明は1879年。
記事
PAT.No.88929(米国特許)は、機関車の蒸気で空気圧縮機を運転して圧縮空気(ポンプ)を作り、これを空気タンクに蓄えて、機関士が三方コックを扱うことにより、圧縮空気を制動管(直通管)からブレーキシリンダに送る直通ブレーキであった。フェイルセーフになっていない。
この直通ブレーキは、後年我が国で使用されるSA形(Straight air brake,SAブレーキ弁)又はSM3形(Straight air brake, Motor car, PV-3ブレーキ弁)に相当する。