ED41形は、1926年に、国鉄の前身である鉄道省が輸入した信越本線横川 - 軽井沢間(碓氷峠)用のアプト式直流電気機関車である。アプト式電気機関車の出力増強を図るため、1926年に2両がスイスのブラウン・ボベリ社(Brown Boveri. 電気部分)とスイス・ロコモティブ・アンド・マシン・ワークス(S.L.M. 機械部分)により製造された。
本形の使用実績に基づき、これをプロトタイプとしてED42形が量産されることとなった。
生産技術
本線上では第三軌条から集電するため、集電靴が片側2か所に設備されている。また、運転台はED40形と同様に横川寄りにのみ設けられた片運転台型である。
電動機は1時間定格200kWで、車輪駆動用に2基、ラック歯車駆動用に1基の計3基が搭載されている。
走行用台車は国内のアプト式機関車として初となるボギー式を採用して、ラック台車(歯車用台車)は走行用台車の第2軸と第3軸との間に懸架する構造のため、常にラック歯車が軌間の中心となるように設計されていた。
記事
主要仕様
・軸配置 B+B アプト式
・1時間定格出力 525 kW(MT21×3)
・歯車比 4.95 (ラック歯輪3.70)
・最高速度 25km/h(ラック区間18km/h)
・質量 59.85t(運転整備)
・制御方式 、抵抗制御、2段組み合わせ制御、弱め界磁制御