1930

都市近郊用タンク機関車 C10形 簡易線用タンク機関車 C12形

C10形、C11形、C12形

記事番号J580

 C10形蒸気機関車は、1930年に製造された、国鉄(製造時は鉄道省)のタンク機関車である。
 第一次世界大戦終結後に深刻な不況に陥った日本は、1920年代には能力不足と老朽化が顕著になった明治時代製のタンク機関車の代替に迫られたが、不況のせいで経済性や効率性を重視した機関車を製造することが求められた。そこで、都市近郊旅客列車用として製造されたのがこのC10形である。軸重がやや大きく、地方線区での使用に難があったため、以後の増備は軽量化を施したC11形に移行した。(Wikipedia)

生産技術

 当時すでに国産機が主力であったテンダ機関車の技術をこの機関車にも生かし、大型機に近い性能を発揮することができた。
 まず、運転室および石炭庫の真下に位置する従台車を2軸とする1C2形(先輪1軸+動輪3軸+従輪2軸の意味)を採用し、さらに従台車の復元装置をエコノミー式として石炭や水の積載量によって動軸重が変動するのを防いだ。

<形式:C10形>
・軸配置・機関車形態:1C2形タンク機関車
・製造会社:川車、汽車
・製造年度・両数: 1930年・23両
・空車質量:69.7t
・動輪直径:1520mm

記事

C11形 汽車、川車、日立、日車 1932〜1947年 1C2タンク
C12形 汽車、川車、日立、日車、三菱 1932〜1947年 1C1タンク

  • C10形
    出所:「100年の国鉄車両」(株式会社 交友社)

  • C11形
    出所:「100年の国鉄車両」(株式会社 交友社)

  • C12形
    出所:「100年の国鉄車両」(株式会社 交友社)