1929

8620形式の近代化改良機関車 C50形

C50形

記事番号J570

 C50形蒸気機関車は、国鉄の前身である鉄道省が製造した旅客列車牽引用のテンダ式蒸気機関車である。シゴマル、シゴレの愛称がある。
 戦前は地方の旅客列車や小単位貨物列車など、軽量な列車の牽引に使用された。
 牽引力が比較的ある反面、重量があるため取回しは8620形より悪く、テンダに設置された給水加熱器も不調で、簡略化した先輪の構造からか脱線も多かったため、乗務員には評判が良くなかった。そのため、C58形の増備とともに戦前の時点で第一線を退き、入換用となるものが多かった。(Wikipedia)

生産技術

 8620形をベースに、空気ブレーキと給水加熱器を標準装備して近代化を図った。反面8620形で採用された島式心向キ台車(記事参照)は採用されず、エコノミー式となり曲線通過性能はその分低下した。
 また、装備が増えた分、重量が増加し、牽引力は若干増したが、軸重が大きくなり、8620形ほどの汎用性は失われた。

<形式:C50形>
・軸配置・機関車形態:1C形テンダ機関車
・製造会社:三菱、汽車、川車、日車、日立 
・製造年度・両数: 1929〜1930年・154両
・空車質量:53t
・動輪直径:1600mm

記事

 島式心向キ台車: 先輪と第1動輪を一体化して、第1動輪に横動を与える方式の台車

  • C50形
    出所:「100年の国鉄車両」(株式会社 交友社)