C52形蒸気機関車は、国鉄(当時の鉄道省)が輸入した旅客用テンダ式蒸気機関車。
C51形は技術上の限界に達していたと判断されたため、全く新しい技術の導入が検討された。そこで1925年(大正14年)、国産化の方針を維持しつつ当時欧米で研究開発・実用化が進んでいた3シリンダ機構を導入するために、サンプル機を少数輸入することとしたもの。
日本の国有鉄道で最後の外国製蒸気機関車である。機関車は、米Alko社のスケネクタディ工場で1925年11月に完成し、日本へは1926年(大正15年)2月に到着した。
当初は8200形(2代)と称したが、1928年10月の車両形式称号規程改正によりC52形に形式変更された。(Wikipedia)
生産技術
3シリンダ機で、給水過熱装置、機械給油装置、動力逆転機、などを装備している。
5月からは鉄道省官房研究所の機関車試験室での台上試験と、東海道本線の沼津駅 - 米原駅間での走行試験が実施された。
先台車、動力逆転機、火格子揺動機、焚口扉、汽笛等が、以降の制式機関車に採用されている。
<形式:8200形>
・軸配置・機関車形態:2C1形テンダ機関車
・製造会社:米国Alco(アメリカン・ロコモティブ)社、炭水車のみ国産(日立)
・製造年度・両数: 1925年・6両
・空車質量:72.8t / 74.91t(1935年改装後)
・動輪直径:1,600mm
時代背景
需要の旺盛な日本最重要の幹線である東海道・山陽本線用の旅客用機関車は、速度のさらなる向上と牽引列車重量の増大という二つの難問に同時に対処しなくてはならなくなっていた。
登場時は決定版と思われたC51形(18900形)であったが、後継機の開発は休む間もなかった状況であった。
記事
鉄道省制式機で唯一、そして日本の国有鉄道で最後の外国製蒸気機関車である。
なお、3シリンダ機とは、通常の2シリンダ機にある台枠の左右両側だけではなく、車両中央線上にもほぼ同型のシリンダを持つ蒸気機関車である。