1893年以降、鉄道作業局神戸工場、北海道炭鉱鉄道手宮工場、山陽鉄道兵庫工場と次々と、国産機関車が誕生していたが、日本鉄道においても、1901年に5230形を模した2B形テンダ機関車5270形、1904年に1100形を基本とした小形C形タンク機関車1040形を大宮工場にて製作した。
生産技術
<形式:5270>
・軸配置・機関車形態:2B形テンダ機関車
・製造会社:大宮工場(日本鉄道)
・製造年度・両数:1901年(1両)
・機関車質量:27.4t(軸重8.7t)
・動輪直径:1371mm
・記事:5230形を模して製作。
<形式:1040>
・軸配置・機関車形態:C形タンク機関車
・製造会社:大宮工場(日本鉄道)
・製造年度・両数:1904年(6両)
・機関車質量:24.8t(軸重8.7t)
・動輪直径:914mm
・記事:1100形を基本として製作。
時代背景
<日本鉄道 開業の歴史>
1891年 東北本線全線(上野 - 青森)開業
1889年 現両毛線(小山 - 前橋)開業
1890年 日光線(宇都宮 - 日光)開業
1891年 現水戸線(小山 - 水戸)を買収、開業
1896年 現常磐線(友部 - 田端)開業
1898年 現常磐線(水戸 - 岩沼)開業
1903年 現山手線(池袋 - 田端)開業
記事
<官営八幡製鉄所>
1901年に操業を開始した官営八幡製鉄所は、1887年から操業を続ける釜石鉱山田中製鉄所に続き、日本国内で2番目作られた製鉄所であった。1934年(昭和9年)には官民が合同して日本製鐵(日鉄)として発足し直し、第二次世界大戦前には日本の鉄鋼生産量の過半を製造する国内随一の製鉄所となった。
戦後の1950年(昭和25年)に日鉄は解体され八幡製鐵所は八幡製鐵に属すが、1970年(昭和45年)の八幡製鐵・富士製鐵合併による新日本製鐵(新日鉄)に伴い新日鉄の製鉄所となり、現在に至っている。官営時代から日鉄時代にかけては鋼板類や条鋼類、兵器材料の特殊鋼など多品種の鋼材を製造していた。