1895

国産第2号機関車 7150形 大勝号

7150形

記事番号J250

 北海道炭鉱鉄道の手宮工場では、1895年に7100形を模した1C形テンダ機関車7150形を渡辺信四朗、松井三郎の努力によって完成させた。
 臼井茂信著 国鉄蒸気機関車小史によれば、国産といっても貯蔵していた7100形の予備部品や輸入材料を多く使われたと考えられており、7100形とは運転台回りの外観形状などが異なり、機関車質量もやや小さいものであった。
 なお、この機関車は、日清戦争が終ったことにちなんで大勝号と命名された。現在、製造時の姿に復元されて、北海道大学の博物館に保存されている。

生産技術

<形式:7150>
・軸配置・機関車形態:1C形テンダ機関車
・製造会社:手宮工場(北海道炭鉱鉄道)
・製造年度・両数:1895年(1両)
・機関車質量:16.5t(軸重4.8t)
・動輪直径:914mm
・記事:7100形を模して製作

時代背景

 日清戦争は、日本と大清国との間で、1894年7月から1895年3月にかけて、主に朝鮮半島の独立をめぐり行われた戦争である。1895年4月17日に日清講和条約が下関で締結された。

記事

 北海道炭鉱鉄道は、1889年に幌内炭鉱及び幌内鉄道を払下げを受けた後、夕張、北炭真谷地、空知などの炭鉱を開設するとともに、小樽及び室蘭港を整備して、自社の石炭を積出し、石炭輸送船を所有して海運業も営んでいた。
 鉄道は、室蘭〜手宮、岩見沢〜歌志内、砂川〜空知太、岩見沢〜幾春別、幌内太〜幌内、追分〜 夕張などを開業し、現在の函館本線の一部となった。

  • 7150形
    出所:「100年の国鉄車両」(株式会社 交友社)