1876

日本最初の2B形テンダ機関車 5130形

5130形

記事番号J80

 5100形の設計思想に基づき、京都〜神戸間の旅客列車を増強するために導入された小形の2B形テンダ機関車である。
 2軸の先台車と2軸の大きな車輪径をもつ動輪を配した2B形テンダ機関車は、平坦線区の中長距離の旅客用に適した機関車であるため、他線区においても路線長が伸びるにつれて重用された。

生産技術

<形式:5130>
・軸配置・機関車形態:2B形テンダ機関車
・製造会社:Kitson(英国)
・製造年度・両数:1876年(6両)
・機関車質量:28.3t(軸重9.1t)
・動輪直径:1397mm(後に1371mm)

*同系統の旅客用2B形テンダ機関車
5230形 Dubs(英国) 1845年(6両)・1885年(6両)
5270形 大宮工場(日本鉄道) 1901年(1両)
5680形 神戸工場(鉄道作業局) 1890年(4両)

記事

 2B形テンダ機関車は、一般に大きな直径の動輪をもち、アメリカでは、この軸配置をもつ機関車を「アメリカン」と呼ぶほどポピュラーな存在の旅客列車用機関車であった。
 日本においても、大きなけん引力を要求されないかぎり、使いやすい形態の機関車であったため、大正時代に入っても国産機関車が製造された。