1874

日本初のテンダ機関車 5000形

5000形

記事番号J60

 1874年5月11日に大阪〜神戸間、1877年2月5日に京都〜神戸間全線開業した、日本で2番目の鉄道で2号機関車として使用された機関車。
 京阪新区間は、路線距離が長いため、開業当初からタンク機と併用してテンダ機が導入された。
 輸入当初は、日本の機関車と想像がつきにくい南国的な姿であったが、日本に到着して数年後には、汽車監察方のウォルト・マカルセー・.スミス(明治7年4月〜明治11年8月在籍)の指導によって、写真の姿に改装された。
 この当時としては、大きな直径の動輪をもっていたが、B1形という先台車をもたない軸配置から旅客列車の速度向上には、向いていなかった。

生産技術

<形式:5000>
・軸配置・機関車形態:B1形テンダ機関車
・製造会社:Sharp Stewart(英国)
・製造年度・両数:1871年(2両)
・機関車質量:25.8t(軸重9.9t)
・動輪直径:1410mm
・記事:2号機関車及び4号機関車と命名

時代背景

官営鉄道の西部路線は、営業区間を延伸しながら開業していった。
1874年5月11日 大阪〜神戸間 開業
1876年7月26日 大阪〜向日町間 開業
1877年2月5日 向日町〜京都間 開業

記事

*同時期に西部路線で使用した貨物列車用C形テンダ機関車
7010形 Kitson(英国) 1873年(4両)
7030形 Vulcan Foundry(英国) 1875年(4両)

7010形のうち、2両は、日本に到着後、間もなく旅客用の2B形テンダ機関車5100形に改造された。

  • 5000形
    出所:「100年の国鉄車両」(株式会社 交友社)