1959

国鉄ディーゼル機関車のメーカ競作(No.7) DF91形

試作電気式ディーゼル機関車 DF91形(日立製)

記事番号L190

 DF91形は、かつて日本国有鉄道(国鉄)が試用した電気式ディーゼル機関車である。
 元々輸出用として製作されたものの1両を、輸出に先立って国鉄線上を借りる形でトライアル走行したもの。従って、試用期間も1ヶ月と非常に短かった。
 線路を貸す国鉄にも、新しいディーゼル機関車を試用できるというメリットがあった。
 その後、台湾鉄路管理局に納入された当機は、R0形,として活躍後、現在は廃車となったが、同型機R6が苗栗の苗栗鉄道文物展示館に保存されている。(wikipedia)

生産技術

 1959年に日立製作所で製造された。エンジンは日立製作所がドイツのMAN社のエンジンをライセンス製作した12気筒のV6V22/30形1420馬力機関である。
車体は長大なセミセンターキャブで、ボンネットの高さは運転室と同じという、アメリカンスタイルをしている。車体塗色は濃い青。

・重量:84.5t
・連続定格引張力:14,700kg
・軸配置:C-C
・機関:日立-MAN V6 V22/30 m.A.u.L× 1基
・定格出力:1,420PS/ 900rpm(連続)
・動力伝達方式:電気式

時代背景

 戦後、日本国内の車両メーカーは国鉄および日本国外への売り込みをはかるべく、独自の機関車を設計・試作した。
 本機は、国内メーカー各社が技術アピールと共に国鉄への導入をも目論んでいた他の試作ディーゼル機関車とは異なり、元々輸出用として製作されたものの1両。輸出に先立って国鉄線上を借りる形でトライアル走行したものである。

  • DF91形
    出所:日本の内燃車両(鉄道図書刊行会)