1923

国産小形ガソリン機関車の普及

KATO WORKS

記事番号L20

 1920年代中盤から1960年代後半まで、加藤鉄工所(加藤製作所)が主として専用鉄道や工事用軌道などで用いられる小型内燃機関車の製造を行った。(Wikipedia)

生産技術

 最初期にはホイットコム社やプリマス社などアメリカのメーカーから輸入された産業用小型ガソリン機関車を参考として、輸入品のエンジンとフリクションドライブなどの動力伝達機構を組み合わせた構造の内燃機関車を製造した。
 設計製造技術が確立された1930年代以降は、主として鋳造台枠の形状・寸法と搭載エンジンの変更による作り分けで顧客の要望に応じた自重・出力・軌間の機関車を供給する標準設計化が進んだ。

記事

 同様の小形ガソリン機関車は、農林省山林局(現農林水産省林野庁)森林鉄道や内務省土木局(現国土交通省)河川改修工事軌道へ多数納入されたほか、鉱山や工場引き込み線など専用軌道で重用された。昭和7年には、川崎車輛でも製作されたほか、戦後においても、同構造の小形ガソリン機関車及び小形ディーゼル機関車は、酒井工作所(現酒井重工業)、協三工業、北陸重機工業などでも製作された。

  • DB102形
    出所:日本の内燃車両(鉄道図書刊行会)

  • 帝室林野局ガソリン機関車(26号)
    出所:川崎重工業(株)兵庫工場100年史行会)

  • 農林省
    出所:日本の内燃車両(鉄道図書刊行会)