大形エンジンの要望から横型6シリンダ過給・中間冷却機関DMF15HZ形(300PS/1600rpm)とこれを対向12シリンダに組んだ過給機関DML30HS形を試作し、同時期に試作した液体変速機DW3A形 (300PS用)、DW4形(500PS用)と組み合わせて昭和40年に試験を行なった。
翌昭和41年にはこれらの動力装置を搭載した最高速度120km/hの300PSのキハ90形(DMF15HSA機関、DW3B形液体変速機付)及び500PSのキハ91形(DML30HSA形機関、DW4A形液体変速機付)が試作車として製作された。
昭和43年には特急型キハ181系及びキハ65がこの500PSの動力装置を搭載して誕生した。
生産技術
DML30HSエンジンは変速機とカップリングした状態で前後2箇所を台枠から防振ゴムを介し吊られ、推進軸のねじりトルクをキャンセルするために変速機と台車側の減速機の間に推進軸に並行に反力棒結ぶ構造を採用している。
キハ91系ではエンジン冷却水の放熱器を屋根上に設置し走行風による冷却方式とした。これはキハ180に受け継がれた。