単端式ガソリン動車とは、気動車の一種で、運転台方向への運転を原則とする片運転台、逆転機を搭載しない車両が多い。終端駅では、転車台で車両の向きを変えて引返した。
1920年代中期以降、旅客輸送量の少ない地方鉄軌道において、製造コストが廉価で燃費も安い車両として導入が進んだ。
当時は乗り合いバスが鉄道の競合相手として台頭しつつあり、経費削減とサービス向上を目的に導入された例が多い。(Wikipedia)
(資料 軌道自動車図面)
生産技術
車両の製造は、自動鉄道工業所(後の日本鉄道事業)の「自動機客車」が先鞭を付けた後、より大形の丸山車輌製「自働(動)客車」が普及した。初期の内燃動車はいわば「線路を走る自動車」を念頭に開発され、「軌道自動車」と呼ぶべき物が多かった。
続いて大手車両メーカーの日本車輌が手がけるようになり、1927年製造の井笠鉄道ジ1形を皮切りに21人から30人乗りの小型単端式気動車を量産、大手ならではの完成度の高い洗練された設計で先行メーカーを圧倒する車両数を製造した。
時代背景
米国のT型フォード(20PS/1500rpm)の大量生産の成功により自動車1910年代以降普及し、この動力伝達機構を鉄道車両に応用する動きが欧米で急速に進んだ。1920年代に日本にもこの動きが伝播した。
記事
「単端式」という名称は、英語の「Single ended」の訳語ともいわれる。(Wikipedia)