JR西日本が航空機、高速道路など他交通機関との競争のために、営業運転速度300km/hを目指して、1992年から約4年間に渡る「WIN350」試験車による走行試験が行われた。この諸試験の結果を反映して、1996年に500系量産先行車が製造された。
1997年3月ダイヤ改正より、500系による山陽新幹線区間での300km/h営業運転が開始された。
( (社)日本機械学会編,高速鉄道物語−その技術を追う−,1999,成山堂書店)
生産技術
台車WDT205形では部品点数が少なく軽量で、保守が容易な軸ハリ式ボルスタレス方式が採用された。その一部にはセミアクティブサスペンションが採用され、乗り心地の向上が図られている。また曲線通過時の乗り心地向上のため、非線形特性空気バネが採用され、空気バネの左右間隔も大きくされている。
(川崎重工編、蒸気機関車から超高速車両まで,1996,交友社)