1985

東海道・山陽新幹線用

100系新幹線用 DT202形、TR7000形台車

記事番号D360

東海道新幹線で実績のあるDT200A形台車を基本としており、新幹線の営業車としては初めての付随台車が誕生した。最高速度が従来の210km/hから230km/hを目標としており、乗心地は従来並あるいはそれ以上とすること、最高速度向上による輪重変動率増大の防止、保守時の取付け調整の容易化、速度向上を考慮して台車枠・ブレーキ部品の耐久性のアップ、付随台車のECBブレーキ採用、極力DT200Aと共通部品を使用すること等を目標とした。

生産技術

設計時のシミュレーションによる振動性能の予測と実際が極力合致するように、バネ・減衰系の定数をできる限り線形性を保つような構造にした。例えば、円弧踏面の採用により車輪踏面の経年変化による振動性能悪化の防止、直線走行時に側受で滑らさないようにするためボルスカアンカのバネ定数を小さくし、空気ばねの上下・左右ばね定数を小さくし、左右動ダンパの球面軸受部を弾性体化し隙間を廃止する等の対策を行っている。

  • DT202形新幹線電車用台車
    出所 「兵庫工場100年史」(川崎重工業(株))