1985

国鉄通勤近郊電車に軽量ボルスタレス台車採用

国鉄205系、211系電車用 DT50形台車、TR235形台車

記事番号D350

国鉄では、1981年新型特急車両用台車として、制御付自然振り子式台車をボルスタレスとしてTR908形台車を試作した。さらに、1983年に通勤近郊車両用軽量ボルスタレス台車TR911形台車の走行試験結果を踏まえ、1985年通勤近郊電車用DT50形・TR235形シリーズを量産化させた。低横剛性空気ばね、円錐ゴム式軸箱支持方式。、片つば式密封円筒コロ軸受(後に両つば式)、付随台車は1軸1ディスク・踏面方押し併用ブレーキ方式など軽量化方策を適用した。付随台車を201系と比べると1台車あたり約1.7トンの軽量化が図られた。国鉄の標準としてしばらく続くことになる。(D鉄道車両と技術 N0.125 2006)変更・追記

生産技術

側はりは直線を多用したプレス鋼板製とし溶接の容易化を図り、横はりにシームレスパイプを使用し直接側はりに溶接する構造としている。当初側はりと横はりの溶接に時間を要したが、順次溶接方法に工夫がなされた。この台車ののち、シームレスパイプの横はり構造が一般的となった。

  • DT50形 国鉄205系、211系
    写真提供 川崎重工業(株)

  • TR908形 台車図面
    写真提供 (株)日立製作所