営団地下鉄と住金とが共同で、運輸省試験研究補助金を受けて低騒音台車にボルスタレスの構想を組み入れて試験を行ったのが、日本で初めての電車用ボルスタレス台車の本格的な取り組みである。 X9968A形台車(支持板方式)、X9968B形台車(緩衝ゴム方式)という支持方式の異なる2種類の台車を試作して東西線で走行試験を行っている。
結果をもとに、FS500A形台車が耐久試験に供され、1980年営団半蔵門線8000系用量産ボルスタレス形台車SS101が誕生した。(鉄道車両と技術 N0.125 2006)
生産技術
ボルスタレス台車は、国内各メーカが試作開発している。
東急車輛 1978年 TS-1001形(軸はりタイプ)、
TS-1002形(ペデスタルタイプ)
1982年 TS-1003形 東急電鉄6202号に装着
川重 1978年 KW25形台車(シェブロン式軸箱支持方式)
同年5〜6月 京阪電鉄3000系で走行試験実施
日本車輌 1980年 ND701形台車
日立 1977年 KH-99形台車、翌年KH-99A形台車完成
1978年 相鉄で走行試験
1981年 インバータ駆動用KH-105形台車完成
記事
・枕梁(ボルスター)を省略したボルスタレス台車は、電車用ボギー式台車の黎明期にブリル社のブリル22Eが最も早い。(WEB)
・電車でボルスタレス台車が採用されるより19年ほど前の1958年〜1959年に製造された電気機関車ED60、61、62の両端台車DT106形台車にはボルスタレス方式が採用されている。1961年のED72形からはまくらばねにコイルばねの変位でボギー角を許容するボルスタレス台車が量産された。これは、大型の主電動機や駆動装置を装架し、軸重移動を防止するための特殊な牽引装置を設ける必要からボルスタレス構造にしたものである。