1948年に試作台車日立KL-1型が横浜市電で走行試験実施された。この台車は、特に高周波振動と騒音の低減を目的に、防振ゴムを入れた弾性車輪、軸はり式軸箱支持装置(支持ピン部、軸箱守部に防振ゴム使用)、防振ゴムのみで構成したまくらばね(揺れまくら吊り無し)、組立て式鋼板溶接製台車、台車ブレーキなど先進的な設計思想で製作されている。また、この台車は、日本の鉄道車両として初めて空気ばねを使用した台車であるが、当時この空気ばねの性能は低く、量産車ではコイルばねに戻って実用化されていない。(鉄道車両と技術 N0.124 2006)
この走行試験結果をもとに、1949年に改善版であるKL-2b型台車が製造された。1952年日立KL-4型、1954年日立KL-5型は、直角カルダン駆動式で上記弾性車輪、防振ゴム入り軸はり式軸箱支持装置等を採用した近代的な台車として完成されたもの。(鉄道車両と技術 N0.123 2006)