1908年に国鉄の制式台車が完成している。弓形の釣合いばり式でアメリカ式であった。この台車の部分修正の後、基本形として製造が続けられたものが、このTR11台車(付随車クハ16、サハ17用)とTR14台車(動力車モハ10、クモハ11用)である。(鉄道ジャーナル 1975.2 p82)
生産技術
球山形鋼という特殊な断面を持つ型鋼を台車枠の主要材料として、これに薄い鋼板製の軸箱守をリベットで結合した構造であり、構造が簡単であるのが特徴。
大正年間に製造された客車、電車は最高速度も90km/hまででありまずまずの乗り心地、走行性能であったという。(鉄道ジャーナル 1975.2)
時代背景
第一次世界大戦(1914-1918)により欧米からのモーター、台車の輸入が難しくなり、車両メーカ各社が電車用台車の設計・製作に取り組み始め、1920年ころから一斉に国産の電車用台車が出現することになった。