枕バネの両端の釣リンクの掛かるところに「釣合いバネ」(Equalizer Spring)というコイルバネが挿入されている。しかし、軸距離が短いこの台車の乗り心地は悪いものであった、という。(鉄道ジャーナル 1975.1〜10 p88〜)
その後もブリル77-E、ブリル39-E、ブリル27-MCBなど、ブリル台車は多数輸入されている。
生産技術
ブリル社の台車の特徴は、型鍛造による台車枠である。台車枠は形が複雑で大量生産に適する方式として、型鍛造が最適であったが、大型プレスや大きな金型が要るので世界各地の台車を生産しているブリル社が長年に亘って独占的に大きなシェアを確保した。また、特許も多いが、、この鍛造設備投資が大掛かりなことから類似品の国産化はほとんどされなかったようである。
他方のボールドウィン社の台車は、圧延鋼をボルトで組み立てる方式であり、ボールドウィン形の台車は、国内の車両メーカが昭和になってからであるが製作し、普及した。鉄道ジャーナル 1975.2 p77,p80)
記事
ブリル27-MCBのほか、ボールドウィンのMCB台車もある。これは、弓形の釣合いばりを持った高性能の高速台車として、広く知られている。
このMCBとは、Master Car Builders' Associationの略。アメリカの車両製造業の自信や誇り、さらには権威をもって輸出されていたことが感じられる。