新たな車両設計思想によるJR東日本209系で初めてスクリュー式電動空気圧縮機装置が採用された。その後、JR及び私鉄に広く採用された。また、小型軽量のブレーキ制御装置ができた。(車両技術219号 (社)日本鉄道車輌工業会)
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209系は新しい車両設計思想の基に開発が行われ、このあとの量産車両の基本となった。その思想は「使い捨て車両」ということになる。電子部品の保守取替の思想が機械部品にも及んできたように思われ、時代の変化を意識できる画期的な思想形成になってきたことを窺わせた。空気圧縮機は、連続運転可能なスクリュー圧縮機がJRで初めて採用された。また、ブレーキ装置では、弁の数を少なくすること、小型軽量化を図ることで開発が行われた。その結果生まれたのが「応荷重弁背負い型の電空変換中継弁」と超小型のブレーキ制御装置であった。電空変換中継弁は管座取付面積が小さくて済むので、このあとの標準弁となり、ブレーキ制御装置も随分小さくなっていった。