1971

遅れ込め制御付回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ装置が営業運転車両として日本で初めて採用

帝都高速度営団千代田線6000系

記事番号C350

遅れ込め制御付回生ブレーキ併用電気指令式(アナログ指令)ブレーキ装置(ブレーキ受量器による電気演算、電空変換弁及び中継弁式)が帝都高速度営団千代田線6000系に採用され、遅れ込め制御による更なる省エネルギー化が図られた。(三菱電機60年史、伊丹製作所40年史、「わかりやすい電気指令式ブレーキ」((株)交友社))

記事

従来は、主制御装置において電空演算を行なっていたが、本車両においては、低ステップのブレーキ指令においては、M車のブレーキ力で賄い、高ステップのブレーキ指令では、M車のブレーキ力で賄いきれない分はT車のブレーキ力で補う方式である初期の遅れ込め制御を日本で初めて採用した。(純空気ブレーキ及び電空併用とも同じ制御)
この制御を行なうために各車にブレーキ受量器、電空変換弁及び中継弁を搭載してM車の電空併用時はブレーキ受量器により、下式に示す電空演算を電気演算して補足空気ブレーキとして電気量を空気量に連続的に変換する電空変換弁に出力した。

補足空気ブレーキ力=ブレーキ力-電気ブレーキ力

  • 営団6000系
    写真提供 日本車輌製造(株)

  • 遅れ込め制御付回生ブレーキ併用電気指令式(アナログ指令)ブレーキ装置(電気演算方式)ツナギ図
    出所 (社)日本鉄道車輌工業会

  • 遅れ込め制御付回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキのブレーキ指令とブレーキ力線図
    出所 (社)日本鉄道車輌工業会