1869

米国のジョージ・ウェスティングハウスが鉄道車両用ブレーキ装置を実用化

直通ブレーキ装置

記事番号C10

アメリカのジョージ・ウェスティングハウスが鉄道車両用ブレーキ装置として直通空気ブレーキ装置(SM形:Straight air brake、Motor car)又はSM3形:Straight air brake、Motor car、PV-3 ブレーキ弁)[日本での改良形]ブレーキ装置)を発明・実用化して米国ピッツバーグ市郊外にウェスティングハウスエアブレーキ社を設立した。(ナブコ70年史、ジョージ・ウェスティングハウスの特許 US Pat.88929‐issued 13 Apr 1869 「IMPROVEMENT IN STEAM-POWER-BRAKE DEVICES」)

時代背景

1760年代にイギリスで始まった産業革命は農業社会を工業社会に変革し、各国に波及して欧米資本主義社会が確立された。アメリカにおける産業革命は、1830年頃から始まっており、工業化が大いに進展し、新たな発明が行われていた時代である。南北戦争は1861〜1865年。エジソンの蓄音機発明は1877年、電球の発明は1879年。

記事

本ブレーキ装置は、単車運転の車両に用いられ、運転台のブレーキ弁のブレーキ位置で圧力空気を直通管経由でブレーキシリンダに込めてブレーキを作用させる。現在でも日本の路面電車に使用されている。

長所:
・構造がシンプル。
短所:
・単車運転では問題ないが、複数両の連結運転では、列車h分離時に後方車両のブレーキが作用しない。
・連結両数が多くなると後方車両のブレーキ応答が遅れる。

  • ジョージ・ウェスティングハウス
    出所 (株)ナブコ 70年史

  • 直通空気ブレーキ装置ツナギ図
    出所 (株)ナブコ  研究開発ニュース83号