MC型をさらに多段化したMMC型
これは、高出力の大形の電車用多段制御器として開発されたもので、試作品は1937年に完成、1939年に東京横浜電鉄に納入され試運転、その後営業線で性能確認。
その概要仕様は、1500V対応で125HP×4台の制御で、1方向2回転の電動機操作式で直列11、並列10の合計21ノッチの多段式。
1941年にMMC-H200A形多段電動カム軸式制御装置(日立製)が納入された。
生産技術
MMC制御器の特徴:
(1)カム軸が一方向に回転する。ノッチオフでも逆転することなく同方向で「切」位地になる。
(2)橋絡渡り方式とし、主電動機の直並列切換え時の衝撃が少ない。
(3)カム接触器をカム軸を中心に上下2段に配列。保守がしやすく、小形化している。
これらの特徴は、その後の制御器の標準的な仕様となり、国鉄のCS12形においても基本となった。
用語 MMC Multi-notch Motor-operated Cam-shaft controller
時代背景
1935年ごろから、世界各国で電車の起動を円滑にし高加速を与えるために、多段式の制御装置が出現し始めた。