1997年東北・上越新幹線用全2階建てE4系新幹線電車がデビュー。車体は、アルミ合金押出形材製で、4M4Tの8両を基本編成車。16両編成時の定員は、1634名で高速列車の定員として世界最大である。
この新幹線に製造コストの上昇を防ぎ、かつ技術的困難を避けるという観点から,先頭構体をFRP化するという提案があり、1995年度より基礎研究が開始された。1999年以降製造のE4系新幹線は、CFRP先頭構体が適用されて営業運転されている。
補注:CFRP(Cabon Fiber Reinforced Plastics) 炭素繊維強化樹脂
生産技術
従来のアルミ溶接構造並の強度・剛性を保ちながら、人手によらない製造技術を適用でき、コストダウンと見栄えの向上を図ることを目的として、CFRPを用いた新幹線の先頭横体を開発した。開発には、要素試験をはじめ、実際にE4系新幹線の先頭形状と同一の実物大のモックアップを製作して各種試験により実車に適用可能なことを確認、実用化された。(川崎重工技報 第143号 ジェットエンジン特集号に基づく)
記事
車体はE1系では普通鋼製であったが、本系列は車内販売ワゴン用の昇降機の設置など重量増分を補うため大型押し出し型材によるアルミ合金製である。トンネル微気圧波現象(トンネルドン)および高速走行時の騒音対策で先頭車両の前頭部はE1系よりロングノーズになった(ノーズ長E1系:9.4メートル、E4系:11.5メートル)。(Wikipedia)