1962年の東急7000系を皮切りに、京王3000系、南海6000系と相次ぎオールステンレス車が採用された。これらは東急車輌がBudd社からライセンスを受けて製作した第一世代のもので、コルゲート外板を使用しているのが特徴である。国鉄の旅客車としては、1963年にキハ35形900番台10両にこのオールステンレス技術を採用している。
従来の普通鋼製車輌に比べ約2トンの軽量化。保守費も低減。以後20年間にわたり約1000両が製造された。(「金属」Vol.70(2000),No.2)
生産技術
<日本初 オールステンレス車体 製造>
コルゲート外板を使用。
1959年東急車輌がBudd社からライセンスを受けて製作した第一世代のもの。
国内のステンレスメーカと協力して、高抗張力のSUS301を開発。さらに、部材加工技術としてロール成形とストレッチ成形技術を開発。接合技術もアーク溶接に加え、抵抗スポット溶接を開発し、SUS301高抗張力鋼の特異性を活かした構造設計が行われた。(「金属」Vol.70(2000),No.2)
時代背景
軽量化と耐候性強化のため、オールステンレス化が求められた。
世界ではアメリカで、1930年代にBudd社がステンレス車体技術を確立し、米国内で既に広く用いられていた。(WEB)