1890年に上野公園で行われた博覧会(第3回内国勧業博覧会)で、アメリカ(ブリル社)から持ち込んだ路面電車2両(500V、15HP、スプレーグ式電車、定員22名)を450m公開運転されたのが事始。
その5年後の1895年(明治28年)に京都電気鉄道(後の京都市電)が日本初の電車営業運転を京都〜伏見間で開業した。狭軌のN1型。現在平安神宮の南神苑に保存されている。(WEB(京都通百科事典)、Wikipedia)
1898年名古屋市、1899年 大師電鉄と、続々電気鉄道が開業。 (我が国の鉄道車両工業 都崎雅之助博士、鉄道ジャーナル12.2002No.434 p69他)
生産技術
<車体の製作>
車体は芝の井上工作所製、台車(2軸台車で車台と呼ばれるもの)はアメリカのブリル社から輸入し、東京の三吉工場で組み立てた。
主電動機・制御器はアメリカGE製。三吉工場製の主電動機も造られた。
車体は、梅鉢鉄工所(後の帝国車輛工業)製作という記事もある。
時代背景
京都電気鉄道敷設の直接の契機は、琵琶湖疏水。その水力による電力利用であった。(Wikipedia)
記事
・当時既に東京は馬車鉄道が走ってから13年も経っておりかなり定着していたため、東京の路面電車は導入が遅れたという。
<馬車鉄道メモ>
日本に馬車鉄道が開通したのは※東京馬車鉄道による新橋〜日本橋間で明治15年(1872)だった。新橋〜横浜間に日本最初の鉄道(蒸気鉄道)が開通してから10年後のことだった。
この※東京馬車鉄道会社の開業後経営は良好で、これを契機に馬車鉄道は、全国各地普及していき、明治20年代初期には、鉄道史の上では第一次鉄道熱といわれ、私有鉄道会社の設立が相次いだ。
※東京馬車鉄道は明治36年(1903)に電化され、東京電車鉄道となった。
明治39年に東京市街鉄道と東京電気鉄道の3社が合併し、東京鉄道となり、明治44年に市営化され東京市電(東京市電氣局)となる。昭和18年東京市は都制施行により東京都(東京都交通局)となり、東京都電1系統(上野〜品川)として、昭和42年まで走り続けた。(WEB)